DNAや遺伝子について学ぼう!

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遺伝子語講座

このページのテーマは、これ!
遺伝子の暗号を解読しよう。
本日のお客様も、またまたダン博士です。 博士ー、また来たんですかー?
そうじゃよ。

たまには、SMAPに来てもらいたいなぁー
な、な、なんだとぉー? ならば、これを見よ!
・・・・
さて、今日は遺伝子の翻訳について勉強しようかのぉ。 題して、遺伝子語講座じゃ!
はーい
実は、すべての生物がDNAを遺伝子として使っており、4種類の塩基の並び方がどんなタンパク質を作るかを決める暗号となっておる。そして、暗号の解読の仕方も、全生物で共通しておるんじゃ。そう考えると、遺伝子の暗号は英語なんかよりももっと優れた言語といえるのぉ。

注意:ある種のウイルスは、RNAを遺伝子として使う。
しかし、ウイルスが生物であるかどうかは???である。
(ウイルスに関する話もいつかしたいですね...筆者談)

動物も植物も、人間も細菌も、全部一緒なんですか?
そうじゃよ。ある種の細菌などでは多少の違いもあるが、そんなのは方言みたいなものじゃ。あぁ、素晴らしき遺伝子語よ!したがって、現在では人間の持つタンパク質を、大腸菌に作らせることだって出来るんじゃ。
ふーん。 では、さっそく遺伝子語を教えてください。
よろしい。
タンパク質は、アミノ酸という物質で作られている。 このアミノ酸には20種類あって、その並び方によりタンパク質の性質や構造が決まるんじゃ。 実は遺伝子には、タンパク質中のアミノ酸の種類と並び方が暗号化されているんじゃ。
でも、DNAの塩基は4種類、タンパク質のアミノ酸は20種類ですよね?
その通りじゃ。したがって、塩基1個がアミノ酸1個に対応することは出来ない。では、塩基2個でアミノ酸1個に対応するとどうじゃろう?
4×4で16通りの組み合わせしか出来ないから、まだ20種類には足りません。
正解じゃ。初めて、まともな答えを聞いたような気がするのぉ。
では、塩基3個がアミノ酸1個に対応すると?
4×4×4で64通りの組み合わせが出来ます。

そうじゃ。これならアミノ酸の20種類を上回っておるから、暗号化が可能じゃ。したがって、DNA上の塩基3つが1個のアミノ酸を決めるための暗号なんじゃよ。そして、この塩基3つによる暗号のことをコドンというんじゃ。64種類のコドンだとアミノ酸20種類には多すぎるが、1個のアミノ酸を決めるコドンが複数あるから問題はない。下の表が、暗号の解読表じゃ。ここでは、mRNA(DNAのコピー)上の暗号を示したので、DNAのチミン(T)がRNAのウラシル(U)に変わっておる。

また、この遺伝子の暗号表ではアミノ酸の名前が記号になっているので、本当の名前を下の表にまとめておいた。参考にしてくれたまえ。

ここで、大事なことを説明しよう。耳の穴かっぽじって、よーく聞きなさいよ。
はーい
まず第一に、タンパク質の暗号は必ずmRNAの5’から3’の方向に読まれる。第二に、暗号は必ずAUGから始まるんじゃ。つまり、タンパク質の最初のアミノ酸は、メチオニン(Met)ということじゃ。第三に、この暗号には句読点はなく、断続的に3塩基ずつ読み取られるんじゃ。そして第四に、この暗号は必ずUAAかUAGかUGAのどれかで終わるということじゃ。さらに、タンパク質にもRNAと同様に方向がある。mRNAの5’側に相当するのがN末端側、3’側に相当するのがC末端側じゃ。詳しくは、下の図を見てくれたまえ。

博士、どうしてN末端側とかC末端側という名前がついたのですか?
それは、タンパク質の構造によるんじゃ。タンパク質を構成しているアミノ酸には、すべてに共通する構造がある。それは、必ずアミノ基(-NH2カルボキシル基(-COOH)と呼ばれる部分を持っているということじゃ。そして、この2つの部分が、アミノ酸どうしをくっつけるボンドになるんじゃ。ところが、タンパク質の一方の末端ではアミノ基(-NH2)が余り、もう一方の末端ではカルボキシル基(-COOH)が余ってしまう。そこで、アミノ基(-NH2)が余っている側をN末端側、カルボキシル基(-COOH)が余っている側をC末端側と呼ぶことになったんじゃ。

は、博士、難しすぎます。
まあ、これは知らなくても問題はなかろう。 さぁ、気にしないで次のページへ行こう!
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